第18回研究大会
2026(令和8)年2月28日(土)に、法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎を会場として、日本児童養護実践学会第18回大会を開催いたしました。参加人数は160名と予想以上の多くの方々に参加していただき盛況のうちに開催することができました。
本大会テーマは「どうなる、どうする、これからの児童養護施設」としました。2016年の児童福祉法の改正、2017年には社会的養育ビジョンが出され、子どもが「より家庭に近い環境で養育されるように」という流れの中で10年近くの時間が過ぎています。児童養護施設はどうなっていくのか、私たちはどうしていくのかについて、外側からではなく現場にいる施設関係者の声を中心に、みんなで議論を深めていきたいと思い設定しました。
開会式では、全国社会福祉協議会村木厚子会長から「すべての子どものために」という来賓のあいさつをいただき、社会全体で子どもを考えていくに際しての多くの示唆をいただきました。続くシンポジウムでは、桑原教修先生(社会福祉法人舞鶴学園理事長、前・全国児童養護施設協議会会長)、秦直樹先生(社会福祉法人常徳会理事長)、武藤素明先生(二葉学園統括施設長)の三人に登壇していただき、大会テーマに沿った議論が展開されました。簡単に答えの出る内容ではないのですが、児童養護施設を含めた社会的養護の今後を考えていく様々な視点を提案していただきました。午後は5つの分科会に分かれて、計26本の発表と活発な意見交換が行われました。一部の分科会では、想定以上の参加者による満席や立ち見が生じる教室もあり、不自由をおかけしたみなさまに、お詫び申し上げます。
大会運営に際しては、シムウェルマン社員のみなさんや法政大学人間社会研究科大学院生・現代福祉学部生のみなさんに多くのサポートを得て無事に終えることができました。この場を借りて、お礼を伝えたいと思います。
最後になりましたが、大会開催に際しましては、こども家庭庁様をはじめ、公益財団法人原田積善会様、公益財団法人資生堂子ども財団様、社会福祉法人朝日新聞厚生文化事業団様、 社会福祉法人全国社会福祉協議会全国児童養護施設協議会様、社会福祉法人テレビ朝日福祉文化事業団様、社会福祉法人東京都共同募金会様、社会福祉法人東京都社会福祉協議会様、福祉新聞社様、一般社団法人昭和会館より、ご支援をいただきました。心よりお礼申し上げます。
第18回研究大会長
法政大学 教授 岩田 美香
来賓
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「すべての子どものために」
全国社会福祉協議会 会長 村木 厚子氏
大会企画シンポジウム
- 「この間の流れを受けて」
桑原 教修 氏(社会福祉法人舞鶴学園 理事長
前・全国児童養護施設協議会 会長)
- 地方から考える児童養護施設の今後
秦 直樹 氏(社会福祉法人常徳会 理事長)
- 東京の児童養護施設から考えること
分科会研究発表
- 〜第一分科会〜
- テーマ:「社会的養護実践における家庭支援+権利擁護」
1.「家族再統合支援 〜ケアワークの立場から〜」
大沢 汐里(児童養護施設東京育成園 ケアワーカー)
市川 理紗(同 ケアワーカー)、中村 隆斗(同 治療指導担当)
2.「家庭的養育を求められる児童養護施設/自立援助ホームで働く職員の体験」
佐藤 靖子(コミュニティナースにいがた ひとハコBase(民間図書館・保健室)看護師/(一社)岡原ゼミ(慶應義塾大学)図書館司書)
3.「権利擁護〜子どもの権利を正しく守るために〜」
浦上 明日美、岡ア ひばり、朝倉 麗(児童養護施設東京育成園 ケアワーカー)
4.「支援の転換−意見表明支援事業の意義−」
阪野 学(四條畷学園短期大学 教授)
- 〜第二分科会〜
- テーマ:「社会的養護実践における生活支援」
1.「効果的な学習支援方法とその活用 〜子どものより主体的な学びを支援するために〜」
網野 雅俊、清水 悠真、時田 怜花(東京育成園 ケアワーカー)
2.「施設で生活する子ども達に対するSNSリテラシー教育とは−事例検討から他施設の傾向を探る−」
玉村京香、梅井陽子(東京育成園 ケアワーカー)
3.「児童養護施設等で暮らす外国ルーツの子どもたちの支援の状況」
和田上 貴昭(日本女子大学 教授)、南野 奈津子(東洋大学 教授)
山田 勝美(山梨県立大学 教授)、谷口 純世(愛知淑徳大学 教授)
4.「施設生活における不登校の現状と展望」
伊関 雛美(児童部会従事者会調査研究部/東京育成園 居室ケアワーカー)
- 〜第三分科会〜
- テーマ:「社会的養護実践における心理的支援」
1.「発達が気になる子のための性教育−児童養護施設の日常生活における支援方法を考える−」
佐久間 柚依、輿石 東子(東京育成園 ケアワーカー)
2.「児童養護施設職員によるトラウマケアの実践と分析」
田中 恵美香、漆原 結子(東京育成園 ケアワーカー)
3.「子どもの生い立ちを大切に扱うためのライフストーリーワーク−若手職員へのアプローチを通して−」
大塚 愛子、高木 ちひろ、斎藤 美果(東京育成園 ケアワーカー)
4.「きょうだい間性虐待におけるアセスメントモデル開発に関する研究−児童相談所職員への質的インタビュー調査から−」
永井 友基(神戸市北神区役所保健福祉課 査察指導員)
5.「児童養護施設における職員が子ども達の話を聴く上で大切にしていることは何か」
神田 一希(児童養護施設興正学園 児童指導員)
- 〜第四分科会〜
- テーマ:「社会的養護実践における施設運営」
1.「『働きやすい職場作り』への取り組み」
山本 すみれ、浦井 美穂、内田 陸斗(児童養護施設東京育成園 ケアワーカー)
2.「児童養護施設におけるヒヤリハットの有効な活用方法について」
栗原 健一、鈴木 遥(児童養護施設東京育成園 ケアワーカー)
3.「地域における児童養護施設の役割−東京育成園の場合−」
鹿山 香澄、土屋 龍生(児童養護施設東京育成園 ケアワーカー)
4.「自立支援の基盤を整える小学生への学習支援U −(公財)日本ライオンズの寺子屋事業−」
鈴木 重男(公益財団法人日本ライオンズ)
5.「顕在化されにくかった児童養護実践史の側面―五十嵐喜廣と日本育児院の歩みから学ぶ―」
佐藤 昭洋(東洋大学 助教)
- 〜第五分科会〜
- テーマ:「社会的養護実践における自立支援」
1.「児童養護施設に入所している高校生を対象としたリービングケア実践報告」
梅沢 由美子(社会福祉法人光明会杉並学園 施設内自立支援委員会 委員長/ケアワーカー)
山谷 博章、田代 正子、伊藤 鈴菜(同 ケアワーカー)、平野 千里(同 自立支援担当職員)
2.「社会的養護から進学した学生に対する大学等高等教育機関の支援の現状」
荒屋 昌弘(大阪人間科学大学 講師)、谷向 みつえ(関西福祉科学大学 教授)
荒木 敏宏(同)、相谷 登(同)、芦田 拓司(西日本こども研修センターあかし 研修企画員)
3.「学生支援担当部署から見た支援ニーズを持つ社会的養護出身学生の把握の現状」
荒木 敏宏(関西福祉科学大学 教授)、谷向 みつえ(同)、相谷 登(同)
荒屋 昌弘(大阪人間科学大学 講師)、芦田 拓司(西日本こども研修センターあかし 研修企画員)
4.「児童養護施設を退所したケアリーバーと支援者との「つながり」に関する実態調査」
菅野 恵(和光大学 教授)
5.「社会的自立にむけた移行期の支援とその課題」
浦田 雅夫(京都女子大学 教授)
6.「大学等高等教育機関における社会的養護出身者中退予防の課題」
藪 一裕(京都文教大学 講師)
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